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2005年04月14日

愛がなんだ

「あしたはドロミテをあるこう」で山に対する素直な気持ちをあますことなく書いてくれた角田光代のことが気になって,読み続けていますが,「愛がなんだ」はかなり肩すかし.愛だけを求めて,そのことだけを中心にして暮らしている「テルコ」があまりにかわいそうというか,夢がなく,単眼的で共感できない.でもこれが,現代の20代なのかな.

同じダメ子を描いても,林真理子のダメ子はその状態を抜け出そうとする意欲がどこかに感じられましたが,テルコはそれすら感じさせない.もっとも林真理子は最近はバリキャリがほとんどで,別の意味でリアルさというか等身大の親近感を感じさせませんが.

リアルといえば,そうかもしれないかもしれないけれど,読み終わって閉塞感が大きく心に圧し掛かりました.まだ,予約しているけれど未着の「対岸の彼女」を期待して待つことにします.

投稿者 violetta : 2005年04月14日 20:44

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